「なぜコーヒー生産者は貧しいのか」
(Porque Majoria de Cafetares son pobles)
エル・ヘラルド紙(ホンデュラス) 2000年3月23日 |
ホンデュラスのコーヒー生産者は一般的にこのよう言われている「コーヒー生産者は富を生む。しかし、貧困を統治している。」これは、コーヒー生産者は国の輸出品の大部分を生み出し、外貨獲得に大きな役割を果たしているにも関わらず、多くの生産者は長い間社会経済的にとてもひどい生活条件で生きてきていることを表す・・・・
・・・・公式データによると、コーヒーはホンデュラスにある18の県のうち15もの県で経済的に非常に重要な作物として栽培されている。[この国では]8万人もの生産者と約50万人もの人たちが直接的、間接的に生活をコーヒー生産に頼っている・・・・
・・・生産者の貧困状況は以下のことからわかる。この国のコーヒー生産者が住んでいる地域は水道も無く、診療所も無く、電気も無い。そこには小学校はあるが、先生が不足しており、教育は十分ではない・・・
・・・・彼ら[コーヒー生産者]が貧困である原因の一つは、とても低い収入しか手にすることが出来ないということである・・・・
・・・・小規模コーヒー生産者はどのように農地を耕し、コーヒーを生産するかは知っているが、どのようにコーヒーを売るかは知らないということが問題なのである。「つまり、仲買人と輸出業者だけが、コーヒーの取引を通じて豊かな生活を手にいれることが出来る」のである。約77%ものコーヒーが仲買人を通して売られていると見積られている・・・・
・・・・もう一つの問題は資金不足の為に、生産者が仲買人の搾取の対象にされているということである。[搾取的な]仲買人は時には肥料などを非常に高い値段で生産者に売りつけ、コーヒー豆を購入する時点では[少ない金で多く買い取るために]法的に決められている[コーヒーの収穫を計る]箱よりも大きな箱を使うこともある・・・・
・・・・小規模生産者は何度も何度も虐待的な仲買人によってだまされてきた。よって、彼らは国の富の多くを生み出しているにもかかわらず貧困にひれ伏さざるを得ないのだ・・・・
・・・コーヒーセクターにおける[生活向上のための]開発の多くの障害は、非常に不安定な国際市場におけるコーヒー価格にも関係している・・・・。
・ 非常に不安定な国際コーヒー価格
・ 財源の不足:小・中規模生産者は担保が無いことと、高い利率のために銀行の融資を受けることができない。
・ 技術の不足:輸出業者や加工業者から栽培技術などの支援が殆ど無く、それが品質の低下につながっている。さらに、農園の現場レベルでのコーヒー加工設備の不足、高い輸入農薬や肥料、収穫システムが確立されていないことも品質の低下に影響を与えている。
・ インフラストラクチャーの不備:これはコーヒー生産地における道路の建設や修繕に、政府が取り組まないことによる。また都市間の不十分な交通インフラも影響をあたえている。
※翻訳/文責:フェアトレーディング 林口宏
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